
こどもの住宅ローンを一括返済してあげたいです。
住宅ローン金利も上がってきて、返済に困っているようなので……。
わたしの財産が減り、相続税対策にもなるので一石二鳥ですよね!
他人の住宅ローン返済をすると贈与税
⇒子の住宅ローンを一括返済してしまうと、贈与税がかかります!
お子さんを助けてあげたいお気持ちはよくわかります。
ただ、住宅ローンを親が一括返済すると、子どもに贈与税がかかってしまうので要注意です。
「生活費の贈与は非課税」は住宅ローンで使えるか?




でも、、家族間の生活費の贈与は非課税と聞きました。
住宅ローンも生活費なので、贈与税はかからないですよね?
⇒住宅ローンは「借金の精算」のため、生活費ではない、とされています。そのため、贈与税の対象になります。



たしかに、親子など扶養義務者の間で、生活費や教育費に充てるために、通常必要と認められる範囲で贈与したお金には贈与税がかかりません。
ただし、非課税になるのは生活費や教育費に直接充てるものに限られます。
たとえば、食費・光熱費などの日々の生活費、お孫さんの学費(学校へ直接支払うもの)、医療費などがこれにあたります。
一方、住宅ローンの返済は、日々の暮らしにかかる費用ではなく、借金(負債)の精算です。
そのため、生活費には該当せず、非課税にならないので注意が必要です。
住宅取得等資金の贈与の非課税特例も使えない




住宅購入資金の贈与という非課税の特例がある、とも聞きました。この特例を住宅ローン返済でつかえますよね?
⇒住宅取得等資金の贈与の非課税特例は、これから住宅を取得するための資金が対象です。
既に借りている住宅ローンの一括返済には使うことができません。
贈与税をかけずに、子どもを支援するためには?
子どもの住宅ローンの一括返済を支援すると多額の贈与税がかかってしまうため本末転倒です。
贈与税をかけずに子どもを支援する方法は以下の3つが挙げられます。



- 年間110万円以内の贈与
- ほかの生活費・教育費を負担してあげる
- 一括返済したいなら、親が子どもにお金を貸す
年間110万円以内の贈与
贈与税には年間110万円の基礎控除があります。毎年110万円以内の贈与であれば、贈与税はかかりません。
贈与のたびに贈与契約書をつくり、子どもの口座に振り込むなど、記録を残しておくことが大切です。



ほかの生活費・教育費を負担してあげる
住宅ローンの返済を直接肩代わりするのはNGですが、ほかの生活費・教育費を親が負担することで、子どもの家計を支援しましょう。
たとえば、お孫さんの学費を親が学校へ直接支払えば、子ども世帯は学費の分を住宅ローンの返済に回すことができます。
(贈与税の非課税にするためには、必要な都度、実際にかかった費用を支払うようにしましょう)
一括返済したいなら、親が子どもにお金を貸す
「とにかく金利の負担を減らしてあげたい」ということであれば、一括返済の資金を親が子どもに貸す方法があります。
子どもは親から借りたお金で銀行の住宅ローンを一括返済し、その後は親に返済していく形です。



ただしその後は、子どもから親への返済が必要です。
返済をしていない場合には、借りたお金が贈与とみなされてしまう可能性があるので気をつけましょう。
貸し借りと認めてもらうために、次の点を押さえておきましょう。
- 金銭消費貸借契約書を作る(金額・返済期間・返済方法・利息)
- 返済は親の口座への振込にして、記録を残す
- 子どもの収入から見て、無理のない返済額・期間にする
※ 親が貸したお金(貸付金)の残高は、親の相続財産になります。
手元の現金は減っても、その分「貸付金」が残るため、それだけでは相続財産を減らす効果はありません。
まとめ
住宅ローンは「借金の精算」であり、生活費ではありません。
そのため、親が子どもの住宅ローンを一括返済すると、返済した金額は子どもへの贈与として贈与税の対象になります。
お子さんを支援したい場合は、年間110万円以内の贈与にとどめるか、ほかの生活費や教育費を負担してあげる方法がおすすめです。
どうしても一括返済をしたいときは、親が子どもにお金を貸し、その後きちんと返済してもらうようにしましょう。
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