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【自筆証書遺言】自分で遺言書を書きたい!作成時の注意点について解説!

遺言書の一般的な作成方法には2つの方法があります。

  1. 自分で手書きで作成する【自筆証書遺言】
  2. 公証人に作成してもらう【公正証書遺言】

自筆証書遺言は費用がかからず気軽に作成できるところが特徴ですが形式不備のリスクがある点に注意が必要です。

今回は【自筆証書遺言】を作成するときの注意点について解説していきます。

自筆証書遺言作成の注意点
  1. 様式不備に気をつける
    ■全文自書
    ■年月日の記載
    ■押印
  2. あやふやな表現をしない
目次

自筆証書遺言とは

自筆証書遺言とは自ら自署にて作成した遺言書のことをいいます。

その全文、日付及び氏名を自書し、これに押印することで効力が生じます。

かならず守らないといけないこと

自筆証書遺言については民法968条で以下のように規定されています。

自筆証書によって遺言をするには、遺言者が、その全文、日付及び氏名を自書し、これに印を押さなければならない。

民法968条

この規定に沿わないとその遺言書は無効となるので注意が必要です。

全文を自書する

自筆証書遺言は財産の内容、分割内容などその全文を自書する必要があります。

ただし、ひとつ例外的な取り扱いとして相続財産の目録(財産目録)についてはパソコンでの作成が認められています。

自筆証書遺言に財産目録を添付して「別紙財産目録2記載の財産をBに相続させる。」と自書にて記載すれば、財産目録は自書が不要となります。

作成した日付を記載する(年、月、日)

自筆証書遺言には作成した日付(年月日)を記載する必要があります。
日付がない遺言書は無効となりますので注意しましょう。

「○○年○○月吉日」といった日付も認められません。正確な年月日を記載しましょう。

押印する

自筆証書遺言には作成者の押印が必要です。

印鑑の種類は規定されていませんので認印でもOKです。

ただし、遺言者本人が書いたことをアピールするためにも実印で押印しておくのがよいでしょう。

書き方の注意点

遺言書は財産の相続方法を記載するものです。

書くときには財産の内容と分割方法が特定できるように記載しましょう。

不動産(土地・建物)

土地や建物の不動産の場合には以下の情報の記載が必要です。

土地の場合建物の場合
所在
地番
地目
面積
持分
所在
家屋番号
種類
構造
床面積
持分
自筆証書遺言に記載すべき不動産の情報

これらの情報は不動産登記簿謄本もしくは登記事項証明書で確認することができます。

見本は↓こちら。

登記事項証明書は『登記情報提供サービス』というサイトからパソコンで取得することができます。

登記情報提供サービスは↓こちら
https://www1.touki.or.jp/

■利用料金
一筆ごとに1通 332円

■利用時間
・平日  …8時30分から23時
・土日祝日…8時30分から18時

こちらの記事では登記情報提供サービスの使い方を解説しています。ぜひ参考にしてみてください。

金融機関(銀行、証券会社)

金融機関については以下の情報の記載が必要です。

自筆証書遺言に記載すべき金融機関の情報
  • 金融機関名
  • 支店名
  • 種別(普通預金など)
  • 口座番号

内容があやふやな場合には各金融機関から残高証明書を取得してから記載しましょう。

あやふやな表現はNG!

自筆証書遺言を書くときにはあやふやな表現はさけましょう。

『銀行預金については長男と長女にわたす』

たとえば遺言書に↑このような記載が合った場合、どうでしょうか。

あやふやポイント1 対象銀行があやふや

分割対象となる銀行預金が銀行預金のすべてなのか、一部なのかあやふやです。

すべてを対象としたい場合には 『私名義の銀行預金のすべてを』と記載しましょう。

一部を対象としたい場合には銀行名、支店名などを記載しましょう。

あやふやポイント2 分け方があやふや

分割割合があやふやです。長男と長女でどの割合ずつ分ければよいのか判断ができません。

・長男と長女で2分の1ずつ

・長男が70%、長女が30%ずつわたす

というように具体的に数値を記載しましょう。

表現があやふやだと、遺言書の内容の実現が困難になり、形式的な要件を満たしていても無効になってしまいます。

誰が読んでもわかるように、『財産の内容』と『その財産を取得する人』について明確に記載しましょう。

その他の注意点

遺言執行者

遺言書を作成するときにはなるべく遺言執行者を指定して遺言書に記載しましょう。

遺言執行者とは、その名のとおり遺言に書いてある内容を執行する人をさします。

具体的には不動産の名義変更を進めたり、預金の解約などの銀行手続きを行い遺言書の内容を実現していくこととなります。

遺言執行者を指定しない場合には相続人が協力して実行することとなりますが、なるべく記載しておいた方が手続きがスムーズです。

遺言書が見つかったあとに遺言執行者がやるべきことについてはこちらの記事でも解説しています。

書き終わったら封筒に入れる

遺言書が書き終わったら封筒にいれて封をするのが好ましいです。

封筒に入っていることは遺言書の有効性とは無関係ですが、遺言書の書き換え、偽造を防止するためにも封筒にいれるようにしましょう。

保管するときの注意点

封筒にいれたあとは然るべき場所に保管をすることが必要です。

大切に保管する必要がありますが、大切に保管しすぎると相続発生後に出てこないということになりバランスが難しいところです。

なお、貸金庫に保管するのはオススメできません。なぜなら相続発生後に貸金庫をあけるためには法定相続人を証明する戸籍謄本の提出が必要など手続きに手間取ってしまうため遺言書の確認に時間を要してしまいます。

保管に困っている人は法務局の自筆証書遺言書保管制度の利用をオススメします。

遺言書を法務局が保管してくれるため紛失や消失、改ざんの心配はありません。

また、事前に手続きをしておくことで遺言者の死後、法務局が相続人に通知してくれます。

自筆証書遺言を作成する人は利用を検討してみましょう。

自筆証書遺言保管制度に関する法務局のリンクは↓こちら
https://www.moj.go.jp/MINJI/minji03_00051.html

検認手続きを忘れないこと

相続が発生したらまず『検認』という手続きが必要です。

『検認』とは、相続人に対し遺言の存在を知らせるとともに遺言書の内容を明確にして、遺言書の偽造・変造を防止するための手続です。

(遺言の有効・無効を判断する手続ではありません。)

検認手続きをするまえに開封すると5万円以下の過料(罰金)が課せられます。

自筆証書遺言を作成したときには相続人に検認手続きが必要であることを伝えておきましょう。

遺言書が見つかったあとに相続人の手続きについてはこちらの記事でも解説しています。

保管制度を利用していた場合

なお、自筆証書遺言書保管制度を利用していた場合には検認手続きは不要です。

保管制度を利用している場合には法務局に『遺言書情報証明書』という書類の発行手続きをすることで遺言書の内容が確認できます。

手続きの流れはこちらの記事で解説しています。

まとめ

今回は自筆証書遺言の作成の流れや注意点について解説しました。

自筆証書遺言の注意点は下記の2つです。

  1. 様式不備に気をつける
    ■全文自書
    ■年月日の記載
    ■押印
  2. あやふやな表現をしない

注意点に気をつければ費用をかけず手軽に作成することができます。円滑な相続を進めるためにもぜひ作成してみましょう。



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この記事を書いた人

相続税対策・不動産税務に強い税理士です。

『お客様一人ひとりにオーダーメイドのサービスを』を理念とし、サービス提供にあたってお客様との対話を最も重視しています。

神奈川県三浦市出身。1984年生まれ。

追浜高校→明治学院大学→同大学院→
税理士法人レガシィ2年半
→響き税理士法人11年

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