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【Excelサンプル付】相続対策で必須!財産一覧表の作成方法について解説

相続対策は自分がもっている財産の『つかいかた』と『わたしかた』を検討することです。そのため、検討する際にはまず自分の財産の棚卸しが必須です。

『棚卸し』とは企業や店舗などが所有する在庫品を数え、記録することを指します。

自分の所有する財産を数え、記録することで現在の状況を正確に把握していきましょう。

今回は自分の財産の棚卸しをする際に作成する財産一覧表の作成方法を解説していきます。Excelのサンプルも合わせて作成してますので参考にしてください。

目次

作成する目的は財産の内容と金額を把握すること

財産一覧表を作成する目的を見失わないようにしましょう。
目的は↓の2つです。

財産一覧表を作成する2つの目的
  • いま自分がもっている財産の『金額』と『内容』を把握すること
  • 自分の今持っている財産をどのようにつかい、どのように次世代にわたしていくか考える『相続対策』の判断材料にすること。

この目的を達成するために一覧表を作成します
すべての財産の洗い出しができたら以下の表を作成することがゴールと考えましょう。

『財産』から『債務』を差し引いた金額が右下に記載している『純資産』です。

相続対策のスタートはこの『純資産』の内容と金額を把握するところから始まります。

コツ1 モレなく記載する

財産一覧表を作成するコツはモレなく記載すること。

すべての財産を把握するために財産の大小にかかわらず記載することを心がけましょう。

この銀行口座。キャッシュカードは手元にあるけど、、口座に残高があるか忘れてしまった、、、

、、、という場合には銀行に問い合わせて口座の有無を確認しましょう。

使っていない口座の場合には、この段階で解約をしてしまうのも相続対策をシンプルにするコツです。

コツ2 財産の『問い合わせ先』がわかるように記載する

コツの2つ目は財産の『問い合わせ先』がわかるように記載することです。

  • 預貯金…銀行名・支店名・口座番号
  • 証券会社…証券会社名・支店名・口座番号
  • 生命保険…保険会社・証券番号

など、このような『問い合わせ先』の情報を記載しておくことが相続対策をスムーズにするコツです。

財産種別ごとの記載ポイント

預貯金

通帳や証書から銀行名、支店名、種別、口座番号、現在残高を記載しましょう。

すべての口座を記載する

メインで使っている口座だけを記載しがちですがこれを期にすべての口座を洗い出して記載しましょう。

最近は紙の通帳がなくスマホやパソコンで履歴を確認するタイプも増えていますのでモレないようにスマホも含めて確認するようにしましょう。

口座が残っているかどうかもわからない場合には銀行に問い合わせをした上でこのタイミングで解約してしまうのも手です。

定期預金も記載する

定期預金は通帳から残高が把握しづらいです。また、証書タイプの定期預金の場合通帳に残高が記載されていないためモレがちです。

現在どのくらいの残高があるかわからない、、、という場合には、銀行の問い合わせをして残高を確認するようにしましょう。

家族名義の口座も記載しましょう

配偶者名義や子の名義だけど自分の管理下にある口座も記載しましょう。

相続税は原則として本人名義の財産にかかります。ただし、名義だけで判断するのはNGです。
ケースによっては家族名義の財産にも相続税がかかる場合があるからです。

相続税の税務調査では被相続人名義の財産よりも家族名義の財産を調査されることが多いです。

家族名義の財産を適切に取り扱うことが相続税申告のポイントと言えます。

家族名義の財産の取り扱い方のポイントについてはこちらの記事でも解説していますので該当する方はチェックしてください。

有価証券(上場株式、投資信託など)

上場株式、投資信託などの証券会社の口座をもっている場合には、3ヶ月ごとに交付される取引残高報告書をもとに証券会社名、支店名、口座番号、現在の時価を記載しましょう。

個々の銘柄が今後も変動するものなので証券会社ごとの記載で十分でしょう。

ネット専用口座に注意

インターネット専用の証券口座をお持ちの場合には書面で書類が届かないためモレがちです。これを期にインターネット専用口座を含めて確認するようにしましょう。

生命保険(被保険者が自分のもの)

被保険者とはその保険の対象者となっている人。被保険者が死亡することで生命保険金が保険金受取人に入金されます。

まずは自分が被保険者になっている保険契約をピックアップしましょう。

記載することは保険会社名、証券番号、被保険者、保険金受取人、保険金額の5つです。

保険証券や契約内容をしっかり確認する

生命保険は見直しや更新をしているケースがあるため注意が必要です。

手元にある保険証券や契約状況の確認の案内が最新のものかどうか確認しましょう。

通帳を見ながら現在払っている保険料と付け合せをしながら確認すると正確性が増すのでオススメです。

あやふやな場合には保険会社に問い合わせをして現在残っている保険契約を確認しましょう。

生命保険(被保険者が自分以外の家族のもの)

自分以外の家族が被保険者になっている保険契約も相続に関連するため記載が必要です。

相続財産となるのは保険金額ではなく、解約返戻金相当額となります。解約返戻金がない掛け捨てタイプの保険も含めて記載しましょう。

相続発生時の生命保険金の取り扱いについては↓の記事で詳細を解説しています。ぜひこちらの記事も合わせて確認してみてください。

土地・家屋

固定資産税課税明細書や登記簿謄本(登記事項証明書)をもとに状況を整理しながら記載しましょう。

↓の記事では固定資産税課税明細書や登記簿謄本のみかたを解説しています。記載がわからない人はこちらの記事も合わせて確認してみてください。

その他の財産

その他、ここまでに該当しない財産がある場合にはこちらに記載しましょう。

どこまで細かい財産を記載するかは悩みどころですが、大小問わず、金銭的価値がありそうな財産は記載するとよいです。

ピックアップすることを優先するため金額がいくらになるかわからない場合にはムリに記載する必要はありません。

債務の一覧表

ローンなどの債務がある場合には忘れずに記載をしましょう。

まとめ

自分の財産の『棚卸し』するために作成する財産一覧表の作成方法についてお話しました。

財産ごとの作成ポイントを解説していきましたが、全般的にいえる作成のコツはつぎの2つです。

  1. モレなく記載する(使っていない財産は処分してシンプルにする)
  2. 問い合わせ先がわかるように記載する

作成する際には一覧表を作成する目的を忘れないようにしましょう。

財産一覧表を作成する2つの目的
  • いま自分がもっている財産の『金額』と『内容』を把握すること
  • 自分の今持っている財産をどのようにつかい、どのように次世代にわたしていくか考える『相続対策』の判断材料にすること。

相続対策は現状を把握するところからスタートします。
今回説明で使用した表のサンプルはこちらからダウンロードできますので参考にしてぜひ作成してみてください。


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この記事を書いた人

相続税対策・不動産税務に強い税理士です。

『お客様一人ひとりにオーダーメイドのサービスを』を理念とし、サービス提供にあたってお客様との対話を最も重視しています。

神奈川県三浦市出身。1984年生まれ。

追浜高校→明治学院大学→同大学院→
税理士法人レガシィ2年半
→響き税理士法人11年

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